技術紹介TECHNOLOGY

低分子医薬(医薬分野)LOW-MOLECULAR MEDICINES (PHARMACEUTICAL FIELD)

サービス概要

あらゆる開発ステージのお手伝いができる体制を整えています。

【原薬開発部】
以下の4項目に対して、製造物・開発期間に基づく契約、研究員単位に基づくFTE契約等フレキシブルに対応しています。
  • 探索ステージにおける低分子、ペプチド/オリゴ核酸等の中分子の提案型創薬支援
  • 低分子、中分子の開発ステージにおける製造法・試験法開発及びCMC支援
  • 低分子、中分子の商用ステージにおける製造法・試験法開発
  • 標準品、代謝物等のサンプル合成
精密有機合成、コンビナトリアル合成、糖合成などの有機合成技術を活用した受託合成・受託研究に加え、ドラッグデザインから合成までを含めた創薬化学研究(ヒットバリデーション、リード創出、最適化研究)を実施します。
【試作製造部】
医薬品中間体のプロセス開発支援、サンプル合成に対応した試作製造(小~中規模のスケールアップ検討)が可能です。特に有機金属反応、フッ素化を得意としています。
フッ素原子は医薬品、農業化学品などの生理活性物質に導入され、活性の増強のみならず薬物代謝の安定性の向上や毒性の軽減などに活用されます。神戸天然物化学ではこれまで蓄積してきた有機合成技術とフッ素化技術を組み合わせることにより、フッ素含有医薬品の合成研究から製造までご支援します。
【医薬品部】
原薬、原薬中間体、治験用原薬の中(キロラボ)~大規模製造・GMP製造を行います。厚生労働省医薬品製造業許可も取得しています。

製造設備の
ご紹介

反応釜、カラムクロマト装置、濾過機、コニカルドライヤー、乾燥器、粗砕・粉砕設備等、各種化合物の合成設備を揃えています。クリーンルームはISO14644 Class8規格を設置しています。その他、特殊反応設備など必要な場合はご相談ください。

【反応釜】
500、1,000、2,000L容量のSUS釜、200L~6,000L容量のグラスクライニング釜にて各種化合物の合成に対応します。
【低温リニア温度制御反応装置】
シリコンオイル系を熱媒体とした、単一媒体温度制御(-70~120℃)方式を採用し、SUS製の1,000L反応缶に上下2段の大型攪拌翼を備えた反応装置です。
ジャケットの媒体を入れ替えることなく、プログラムによる温度制御(カスケード制御)を行うことができるため、温度勾配を掛けた冷却結晶化などで利用できます。
【コニカルドライヤー】
500L,SUS製(乾燥温度20℃~110℃)、300~2,000L,グラスライニング製(乾燥温度-15℃~120℃)で対応します。
【粗砕・粉砕設備】
《粗砕機》
クイック・ミル(カッター+スクリーン式)
《気流粉砕》 ※窒素気流下粉砕可
ジェット・オー・ミル JOM-0101(0.5kg/h~2kg/h)
カウンタージェットミル 140AFG(5kg/h~30kg/h)
スパイラルジェットミル 140AS(3kg/h~20kg/h)
《機械粉砕》
ラボミル LM-05(10g/h~テスト可能)
ハンマーミル MSD-1XS(5kg/h~30kg/h,ハンマー周速最大130m/s)
ハンマーミル MSD-3XS(20kg/h~80kg/h,ハンマー周速最大130m/s)
ピンミル 100UPZ ※窒素気流下粉砕可(15kg/h~20kg/h)
【分析機器】
HPLC(UPLC、CAD検出含む)、イオンクロマトグラフ、GC(ヘッドスペースサンプラー含む)などの各種分離分析装置、NMR、UV、IR、質量分析装置、熱分析、反応熱量計、水分測定装置、電位差自動的低装置、旋光計、レーザー回折式粒度分布測定器、X線回折装置、走査型電子顕微鏡等を利用した分析が可能です。
また、AI支援HPLCメソッド開発システムを導入しており、試験法開発にご活用いただけます。
【立体自動倉庫(W-11)】
保管場所の確保並びに生産性向上を目的に立体自動倉庫(鉄骨造)を建設しました。
倉庫室:112 m2/1,674 m2(198パレット収容)
荷捌き室:45 m2/180 m2

合成・製造実績

お客様の探索段階及び開発段階にある創薬化学研究における様々なご要望にお応えするために、強みとする有機合成技術や精製技術など様々な基盤技術と創薬化学手法を用いた分子設計と迅速な合成による提案型創薬支援を推進します。具体的にはお客様の創薬標的に対するヒット化合物の見極めから、薬理活性、選択性、薬物代謝・動態の最適化を合成誘導体の構造活性相関解析をもとに進め、新規のリード化合物さらには医薬品開発候補化合物の創出を目指します。
創薬化学研究から見出された開発候補化合物は神戸天然物化学内でのスケールアップ・プロセス開発から前臨床試験用原薬の製造、さらにGMP基準での治験薬・原薬の製造まで対応することが可能です。

【反応・合成例】
酸化反応:過酸化物酸化、Swern酸化。
還元反応:接触水添反応(Pd, Pt, Rh, Ni, Lindler)、金属水素化合物(LAH, SBH, STAB, DIBAL)、金属(Birch, Fe, Zn)。
C-C結合反応:鈴木・宮浦反応、Grignard, Friedel-Crafts, Diels-Alder, Wittig。
転位反応:Curtius, Wittig, Lossen, Schmidt。
各種ヘテロ環合成、フッ素化、ニトロ化。
糖合成:単糖類の各種誘導体(フッ化糖、チオ糖、カルバ糖など)からオリゴ糖の合成。グルクロン酸抱合体の化学合成やセラミドや核酸誘導体合成。
重合:カチオン重合、アニオン重合、アニオンリビング重合、配位重合、光重合、鈴木宮浦カップリングによる重合、ポリアミド合成、ポリイミド合成等。