技術紹介TECHNOLOGY

薄膜蒸留装置
(短行程蒸留/SPD)
THIN FILM DISTILLATOR (SHORT PATH DISTILLATOR)

短行程蒸留装置は、ワイパーを内蔵した垂直蒸発缶型蒸留装置で上部より液体試料を導入し、蒸発缶内壁にローラーワイパーにて薄膜を形成させ連続蒸留を行う装置です。凝縮面は蒸発面に近い位置に相対配置されており、試料蒸発による圧力損失を少なくし、中真空域(~0.1Pa)での蒸留を可能にしています。
この蒸留装置は、中真空域で滞留時間が短い(数秒~1分以内)蒸留が可能であるため、バッチ式の単蒸留で困難な高沸点物質や感熱性物質の蒸留が出来ることを特徴としています。

神戸天然物化学では、テストサンプルから製造スケールまで幅広いスケールの対応が可能で、プロセス開発段階からのご要望もお受けします。例えば、感熱性物質の蒸留検討では、熱分析による事前検討、ガラス製装置を用いた蒸留観察など幾つかの検討を経て、安全なスケールアップを行います。

処理能力:~1kg/h
処理能力:25~75kg/h

実施例

メタクリル酸誘導体、アセチレン誘導体、高沸点化合物(260℃/0.1Pa)など